MY MEMORANDUM

オリジナル小説を公開するブログです

オカマ先生と秘密の衣裳部屋 ❷

〈シノブのブログ〉

 

『シノブのお部屋へようこそ!』

『はぁ~い、シノブでぇす。このブログを読んでくれているアナタ、大好きよ、ウフフ❤』

『そうそう昨日ね、シノブの住んでいるマンションでとんでもないことが起きたの! マンションのオーナーの息子さんが五階の部屋の窓からドスンッて、下まで落ちちゃったのよーっ! きゃーっ!』

『殺人事件じゃないかって、警察の人がいっぱい来てたんだけど、心臓バクバクしっぱなしよ、もう』

『オーナーって不動産の会社の社長さんだから、息子さんもすっごくお金持ちなわけ。ここだけの話、同じマンションの各階に一人ずつアイジンを住ませているんですって! びっくりでしょ! まるで大奥みたい。よくやるわよねぇ』

『それで、彼ってばコスプレが大好きなの。もちろん、コスプレのまま外に出て、あたりをうろうろするのはヤバイってゆーか、マズイから、パッと見はふつーの大学生の服装してるけどね』

『だからコスプレはお部屋の中だけに限っていたみたい。特にアニメキャラになりきってのエッチが興奮するとかで、宇宙戦士マクロXのジンとシャイナの格好で……』

『あら、ごめんなさい。マクロXを知らない人もいるもんね。もう、ダメじゃない、シノブのおバカさん』

『これはよくあるロボットアニメなの。主人公のジンはロボットの操縦者で、ヒロインがシャイナ。ね、その内容もなんとなく想像つくでしょ?』

『つまり、自分はジンのピカピカした戦闘服で、相手にはシャイナの格好をさせて×××するってこと。そうそう、ちょっと思ったんだけど、どうして戦う女キャラの服って、胸ばっかり強調しているのかしらね。ま、そんなのどうでもいいんだけど』

『もちろんマクロXだけじゃないわよ。皆さんもよく知っているキャラの服がたくさんあって、その日の気分によって衣裳を変えているみたい』

『それで、趣味がエスカレートしちゃって、エッチのお相手を同じマンションに住まわせちゃったわけ。二人分の服を持ち歩くのもけっこう大変だもの、エレベーターで降りればすぐの方がいいに決まってるわよね』

『だから警察の人たちはアイジンの皆さんを疑ってるのよ。だって同じ建物の中にライバル同士を住まわせているわけでしょ? 揉めるなって言う方が無理じゃない』

『どの人がアイジンなのか、シノブにはだいたいわかるけど、個人情報になるからここではシークレット。じゃあまた、続きに期待してね!』

                                ……❸に続く